
J版
「肉体の罠」や「女豹ビクセン」など、セックス映画の巨匠として60年代に脚光を浴びたR・メイヤーがハリウッド・メジャーに招かれて製作した“青春残酷物語”で、その過激さゆえにXレイト(後にRとなる)となった話題作。「哀愁の花びら」(Valley of the Dolls)の続編のように思わせる原題からも判るように、ショウビズ界に取り込まれた3人の女たちの悲劇を描く。
大きな夢を抱いてハリウッドにやって来た女ばかりのロック・バンド。メンバーのひとり、ケリーの伯母は財産家でコネも強力、見る見る内に彼女たちのバンドは脚光を浴びていくが、同時にドラッグやSEXの誘惑にも抗しきれないでいた。次第に堕ちていく女たち。そして、変人だが天才プロモーターである男の屋敷で惨劇が起こった……。
前年に起きたシャロン・テート惨殺事件をヒントにしたかのような内容(シャロンは「哀愁の花びら」に出演していた)はショッキングだが、そこに至るハリウッドの腐敗や、乱れきったスターの生活などを煽情的に捉えたメイヤーの視点と、いい意味での興味本位ぶりは胸のすくようなストレートさだ。脚本を担当したのは、後に高名な映画評論家として名を馳せるR・エバート。