
ジェフ(サザーランド)の恋人ダイアン(ブロック)がドライブの途中、サービス・エリアから忽然と失踪した。数年に渡って捜し歩いていたが手掛かりは何も無かった。疲れ果てた彼は知り合ったリタ(トラヴィス)に慰めを得るが、ダイアン捜しは諦めない。既に愛ではなく、何故失踪したかという疑問のために。自分への愛情を疑い、リタが離れようとした時、犯人と名乗る男バーニー(ブリッジス)が姿を現す……。ローギアのまま静かに進み続けるサイコサスペンス。緩慢なのではない。怠惰でもない。しっかりと力を溜め込んでいるのだ。トップに入るのが、結局自己中心的な登場人物達の運命が収束する、決して心安らかと言えないクライマックスだとしても。オランダ映画界の俊英G・シュルイツァーが自国で作った映画(未公開)を、その評判からアメリカでリメイクした作品。