
「KIDS/キッズ」で衝撃的な監督デビューを飾った写真家ラリー・クラークが、1993年に実際に起こった10代の少年少女による殺人事件を映画化した問題作。長年いじめられ続けた主人公の少年が、恋人とともに衝動的にいじめっ子の殺害を計画、周囲の仲間も巻き込み実際に行動に及ぶまでをリアルに淡々と描く。原作はジム・シュッツのルポルタージュ『なぜ、いじめっ子は殺されたのか?』。主演は「ゴールデンボーイ」「ゴーストワールド」のブラッド・レンフロー。“BULLY”とは英語では“いじめっ子”の意。
南フロリダに住む少年ボビーとマーティは幼馴染み。裕福な家庭に育った切れ者のボビーとは対照的にマーティは高校の落ちこぼれだったが、2人は大の親友同士。ある日、彼らはアルバイト先のスーパーで2人の女の子アリとリサをデートに誘う。そして、マーティとリサはすぐに意気投合し恋仲に。交際が深まるに従い、リサはマーティとボビーの異常な関係に気づく。ボビーはマーティを時には暴力を振って一方的に支配していたのだ。やがて、彼女はマーティへの愛が強くなると同時にボビーへの憎しみを募らせ、マーティにある驚くべき提案を持ちかける…。